尊勝法華曼荼羅(そんしょうほっけまんだら)
区分
県指定
分類
有形文化財
種別
絵画
指定年月日
昭和52年3月29日
所有者及び管理者
神宮寺
所在地
南あわじ市沼島2523
時代または年代
鎌倉時代後期
備考
大きさ:縦82センチメートル、横34センチメートル
内容
内容
画面 を 二等分 し 上部 に 尊勝曼荼羅 、 下部 に 法華曼荼羅 を 描 き、 各仏 を 種子 であらわす 種子曼荼羅 です。 種子 とは 仏 ・ 菩薩 を 梵字 で 表 したもので、それぞれの 仏 をたたえる 梵語 の 真言 の 中 の 最重要 の 一字 を 採 り、この 一字 から 全 ての 功徳 が 生 じると 考 え、 植物 の 種子 にたとえて 種子 と 呼 びます。
尊勝曼荼羅 は、 滅罪 、 延命 、 安産 、 祈雨 などを 祈願 する 尊勝法 を 修 めるときの 本尊 であり、 法華曼荼羅 は 息災 を 祈願 する 法華経法 の 本尊 です。 二 つの 本尊 を 併用 することで 顕教 (注1)と 密教 (注2)の 融合 のほか、 金剛界 (注3)、 胎蔵界 (注4)の 両界 が 巧 みに 合成 されて、 幅広 い 目的 に 応 じることが 期待 されたものと 考 えられます。
注1 顕教 … 衆生 を 教化 するために 釈迦如来 が 衆生 の 性質 や 能力 に 応 じてそれぞれに 説 かれた 明快 な 教 え。
注2 密教 … 仏 ( 大日如来 )と 行者 が 一体 となる 行 ( 三密行 )を 通 じて 仏 と 人間 が 本質的 に 異 ならないことを 知 るための 教 え。 大日経 と 金剛頂経 の 二 つの 経典 があり 胎蔵界 と 金剛界 の 二 つの 曼荼羅 で 視覚的 に 表現 される。
注3 金剛界 …『 金剛頂経 』で 説 かれる 唯一絶対 の 実在界 のこと。 正 しくは 一切如来身語心金剛界 という。
注4 胎蔵界 … 胎蔵 とはサンスクリット 語 garbha-kośaの 漢訳語 で、 一切 を 含蔵 する 意義 を 有 し、また 母胎中 に 男女 の 諸子 を 守 り 育 てる 意義 を 有 している。
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