総人口 | |
---|---|
200万人 | |
居住地域 | |
言語 | |
英語、ヒンディー語、クキ・チン・ナガ諸語、Nagameseクレオール語 | |
宗教 | |
キリスト教、アニミズム |
ナガ族(Naga)はインド北東部、ミャンマー国境上に沿うナガ丘陵のナガランド一帯に暮らすモンゴロイド系の民族。人口は約200万人。チベット・ビルマ語派系の言語を話す。
由来
ナガとは、この部族がつける耳飾のことで、発音は似ているが、「蛇」を意味するナーガとは無関係である[1]。
部族
23部族で構成される。
- アンガミ・ナガ部族
- アオ・ナガ部族
- en:Chakhesang Naga
- en:Chang Naga
- en:Khiamniungan
- en:Konyak people
- ロタ・ナガ部族
- en:Pochury
- en:Phom Naga
- en:Poumai Naga
- レングマ・ナガ部族
- en:Rongmei Naga
- en:Sangtam Naga
- スミ・ナガ部族
- en:Mao Naga
- en:Zeliang
- en:Yimchunger
- en:Zeme Naga
- en:Liangmai Naga
- en:Nocte people
- en:Tangsa people
- en:Tutsa Naga
- en:Wancho Naga
特徴
文化形態としては複合巨石文化にあたる。かつては部族間の戦争や首狩りがさかんに行われていたが、第二次大戦後に独立を要求し1963年にナガランド州が成立して以後は「ナガ族」共同体として意識されつつある。政治形態としては北部のコニャックは首長制、南部のアンガミは民主制をとり、北部の首長は一夫多妻であった。各村には首狩りの知識を得るための若者宿が設けられ、祭りに使われる大きな木鼓も保存していた。ロタ族は船形の屋根の家に住み、大家族で構成されていた。
生活
焼畑農業を主とし米、アワ、トウモロコシなどを主とし、3~4年の周期で耕作地を移す。集落は丘陵尾根に多数の家屋を密集して営まれる。また家畜としてミトン牛の飼育を行う。ミトンは祭りで供犠された。近年は観光化に力を入れるようになり、毎年、12月にコヒマの近くでサクラニ祭りが開催され、多くの観光客でにぎわうようになった。
宗教
元々は山、森、岩などを崇拝対象にしており、部族の相互が首狩りを行っていた。村は戦闘に備えて山上にある。首狩りは若者が一人前になるためのイニシエーションであり、成功すると結婚が許された。勇者の証として刺青が施され、首の形のペンダントを胸から下げた。首が村にもたらされると力が満ちるとされた。巨石を曳いて祀る大規模な祭りによって富を蕩尽したが、それによって名誉を得た。米国人によるプロテスタントの宣教の影響によって、2001年現在ナガ族の約90%がキリスト教徒となっている。各村にキリスト教会が建てられている。
文学
関連項目
参考文献
- 『人類大図鑑』- ロバート・ウィンストン(2006年,ISBN 978-4-7770-5167-0)
- 鈴木正崇「首狩りからツーリズムへ―ナガランドの現在―」『インド考古研究』インド考古学研究会,No.25,pp.41-70,2004年
注釈・出典
- ^ 多良俊照、1998、『入門ナガランド』p. 53。
0 件のコメント:
コメントを投稿