2024年5月31日金曜日

倭大國魂神社・伊射奈美神社 – 偲フ花

倭大國魂神社・伊射奈美神社 – 偲フ花

倭大國魂神社・伊射奈美神社

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徳島県美馬市に鎮座の、「倭大国魂神社」(やまとおおくにたまじんじゃ)を訪ねました。

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境内に入ると、まず見えてくるのは「八幡神社」です。

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祭神は「応神天皇」「神功皇后」「姫大神」の三柱。

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小笠原長親が南北朝期に、重清城築城の守護のため、石清水八幡宮の分霊を勧請し奉祀したことが由来とされ、「重清八幡神社」(しげきよはちまんじんじゃ)とも呼ばれています。

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目的の場所はここからさらに奥、

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長い階段を登った先にあります。

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まずは七五三の15段、

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続いて女の厄払いの33段、

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ラストスパート男の厄払いの61段、合わせて109段の階段を駆け上がります。

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フッ、ヒザがイったか。

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やれやれ、ありました、倭大國魂神社。

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とても素朴な神社です。

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由緒は不詳。平安時代の『延喜式』神名帳の美馬郡条にある「倭大国玉神大国敷神社二座」に比定される古社だということです。
祭神は「大国魂命」と「大己貴命」。

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大己貴は一般に出雲の「大国主」の別名と考えられていますが、本来は「大名持」、つまり二王政における主王の役職名です。
そして大国魂とは、「玉主命」「大国栖玉命」などと呼ばれる「天石門別神」(あまのいわとわけのかみ)のことではないでしょうか。

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と、まあ、それはさておき、僕がここに来た目的はこの神紋です。

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何でも、当社に元駐イスラエル大使のエリ・コーエン氏が参拝した折、この神紋を見て「これは、メノラーに似ている」と言ったのだとかどうとか。
そこから、阿波ユダヤ説につながるわけですな。

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これは梶の葉、もしくは柏の葉を表しているようで、どちらも古くから神前に供える「幣」として使われきた植物です。
梶の葉紋は阿波忌部氏の家紋にも使われています。

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美馬市美馬町字中鳥に「伊射奈美神社」(いざなみじんじゃ)があったので、参拝してみました。

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「延喜式」に、阿波国美馬郡所在の式内社11社のうちの1社として、伊射奈美神社の名がみえます。

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イザナギを社名とする式内社は、淡路の伊弉諾神宮をはじめ7社ありますが、イザナミを社名とする式内社は阿波国美馬郡の1社のみだそうです。
伊射奈美神社の比定社は他にもありますが、当社の神紋が伊弉諾神宮と同じ「十六菊花紋」であり、当社が有力なのではないかと思われます。

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もうひとつ、伊射奈美神社は比定地として有力な根拠となるのは、本来当社は、この先の吉野川にある川中島「中島」に祀られていたということです。

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川中島に祀られる神といえば、阿波島の阿波姫が思い浮かびます。
そしてイザナギが出雲のクナト王だとすれば、イザナミは幸姫のことであろうということになります。

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四国の一族は、川に浮かぶ島、海に浮かぶ島を女性の胎内、子宮と捉えていたのではないでしょうか。
そこに、王家に嫁いだ姫巫女神を祀ったのだろうと僕は考えます。

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三島も島姫を敬う「御島」だったのではないかと、思うのです。

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