タルムードの教え ~キツネと葡萄畑~
ユダヤ人は、頭脳が優秀で、大金持ちや成功者が多いと言います。
彼らの人生や成功の土台になっているのが、
子供の頃から読み聞かされてきたユダヤ教の教え「タルムード」です。
タルムードを読み丸暗記し、「なぜ?」「自分ならこうする」と、
家庭の中で親と問答をしながら学んできたことが、
多面的な視野や、独自のアイデアを生み出したと言われています。
「タルムード」には、生きるために参考となる「お話」が数多くあります。
マネー、ビジネス、人生などにおける様々な困難の乗り越え方など
現代人にこそ学んでほしいことがあるそうです。
そこで、タルムードの中から『キツネと葡萄畑』というお話を紹介します。
【キツネと葡萄畑】
ある日、キツネが葡萄畑のそばを通りかかった。
あまりにもおいしそうな葡萄が垂れ下がっているので,畑に入って取ろうとした。
ところが、葡萄畑はしっかりと柵に囲まれていて、太ったキツネはその隙間を通れない。
そこで、キツネは考えた。
「よし、それなら野うさぎを捕まえるのをやめて何日も空腹を我慢すれば、痩せて柵の隙間を通れるようになるに違いない」
キツネは餌を取る狩りをやめて自分の巣の中に何日もこもって、空腹をじっと我慢した。
やっと柵の隙間を通れるぐらいに痩せたので、フラフラになりながら巣穴から出て、葡萄畑の柵をすり抜け、お目当ての葡萄にありついた。
その葡萄の美味なこと。
あまりに美味しいので、ついついキツネは夢中になって、
もうこれ以上胃に入らないほど何房も食べ続けた。
そして、残っていた葡萄を全部食べ尽くしてしまった。
ハッと我に返ったキツネは、自分の腹が葡萄でパンパンに膨れ上がって、
入ってきた柵を通り抜けられなくなってしまったことに気がついた。
このままでは、自分の巣穴に戻れない。
そこでキツネは考えた。
2つの方法があると。
A:苦しいけれど食べた葡萄を全部吐き出して胃袋を元のペシャンコに戻す。
B:猟師に見つかる危険を冒して柵の中にとどまり、葡萄の木の間に身を隠して、入ってきた時と同じように痩せるまで待つ。
さて、キツネはどっちを選択したのでしょう?
ユダヤの子供達は家庭教育において、この様なお話を読み聞きし、
親と問答しながら、お金や人生について学んでいるのです。
最近、日本でも若い人や女性も多くの人が株式投資をしているそうです。
『キツネとぶどう畑』の話を、株式投資に置き換えてみますと・・・
投資で得られる利益(リターン)は、この物語の「葡萄」です。
株式投資の世界では
A:苦労して手にしたものを捨てて逃げる「ノーリスクノーリターン」
B:苦労して手にしたものを失わないために危険を冒して粘る「ハイリスクハイリターン」
Bの「危険を冒してまでやり過ごす」というのは、
「最大リスク・最大成果」の単なるギャンブです。
ユダヤの教えは、A・Bどちらも不正解となるそうです。
正解とされる回答は「ローリスクローリターン」だそうです。
つまり・・・
「強欲にならず、お腹いっぱいになるまで食べないこと」
利益を抑えることでリスクも抑えることができるということです。
「な~~んだ! そっかー」と言う子供もいるでしょう。
投資においても、その他にもいろんな方法もあるそうです・・・。
一攫千金を狙うギャンブラーにはつまらない回答でしょうね・・・。
参考:
・リベラルアーツ大学
・ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集
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