2025年1月22日水曜日

十五夜とイスラエルの仮庵の祭り | 沖縄に見るユダヤ文化

十五夜とイスラエルの仮庵の祭り | 沖縄に見るユダヤ文化

十五夜とイスラエルの仮庵の祭り


十五夜とイスラエルの仮庵の祭り


沖縄では、旧暦の7月15日がお盆であるが、日本全国的には、8月15日に行なう地域も多い。不思議なことに、イスラエルが南北に分裂(北王国イスラエルと南王国ユダ)してからは、北王国イスラエルでは、1ヶ月遅れの8月15日仮庵(かりいお)の祭りが行なわれていた(南王国ユダは7月15日)。このような日程も日本と同じである。

(北王国の)ヤロブアムは(南王国)ユダにある祭りにならって、第八の月の十五日に祭りを執り行い・・・」(列王記上12:32)

沖縄では、旧暦の8月15日は、月見会の十五夜となっている。これも仮庵の祭りの名残と言える。昔イスラエル民族は、出エジプトの後、40年にわたって荒野を放浪した時に、仮小屋(仮庵)を建てながら、放浪生活を送った。仮庵の祭りは、このことを覚え、荒野の生活から、今日の生活に導かれたことを感謝する祭りである。そこでは仮小屋(仮庵)が設置され、家族・親族がその中で過ごし、満月を眺めながら、エジプトの奴隷生活や荒野の放浪生活から解放して下さった神に感謝し、盛大に祝った。

あなたたちは7日の間、仮庵に住まねばならない。……これは、わたしがイスラエルの人々をエジプトの国から導き出したとき、彼らを仮庵に住ませたことを、あなたたちの代々の人々が知るためである。(レビ23:42-43)


沖縄でも伝統的には、やぐら(十五夜ユカニ)が作られ、家族・親族が集い、「中秋の名月」を眺めながら十五夜を過ごした。



沖縄に見るユダヤ文化 ← 仮庵の祭りの時に作られる仮庵(仮小屋)。




またこの仮庵の祭りは、収穫祭でもある。

あなたたちが農作物を収穫するときは、七日の間主の祭りを祝いなさい(レビ23:39)


仮庵の祭りでは、収穫された農作物を、収穫の神に捧げ、感謝し、豊作を祈った。その収穫に対する感謝と豊作祈願は、多くのゲストを招いて、食事を分かち合うことによってなされた。神の恵みは分かち合えば、さらに与えられるという信仰からである。


沖縄に見るユダヤ文化 ← 十五夜(旧8/15)の豊年祭。宮古島砂川(うるか)神社。

沖縄十五夜豊年祭である。今年の収穫を感謝し、その時期の成り物を供え、それを皆で分かち合いながら、翌年の豊作を祈願するのである。宮古島では、狩俣、砂川(うるか)、野原(のばる)などの地域で、十五夜の豊年祭が盛大に祝われる。

そして仮庵の祭りのもう一つの目的は、世界中に雨がもたらされるように祈ることである。フォークダンスなどで良く使われる「マイム・マイム」の曲は、実はユダヤの雨乞いの歌なのである(マイムは水の意味)。神に向かって、歌い、踊って、収穫を祈願するのである。

宮古島では、豊年祭の中で、クイチャーを歌い、皆で踊る。このクイチャーは、雨乞いの歌とも言われる。十五夜行事は、様々な点で、仮庵の祭りとそっくりなのである。





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