田沼意次: 「商業革命」と江戸城政治家 (日本史リブレット人 52)
深谷 克己 著
https://www.amazon.co.jp/dp/4634548526/
- 2023年10月24日に日本でレビュー済みAmazonで購入前半で彼がいかに一般的な「近世人」であるかを丁寧に説明することで近現代との違いを、後半では逆に先進性や独自性を通じて中世との違いを浮き彫りにする感じで近世という絶妙な時代の塩梅を明らかにしていてとても面白かったです。
ビギナーの私には見慣れない単語が多かったですが、文章が明瞭なおかげで分かりやすく、始終楽しく読めました。
本書ではあまり触れられていませんが、「世直し大明神」に見る民衆もとい「商業革命の犠牲者」の怨嗟の凄まじさを思うと、色々と考えさせられるものがあります。1人のお客様がこれが役に立ったと考えていますレポート役に立った - 2021年10月4日に日本でレビュー済み田沼意次と言えば田沼が行った積極財政政策、開発政策などとその失敗などが紹介されることが多い。
このブックレットでは、そうした側面よりも、副題にもなっている江戸城政治家としての側面に焦点を当てている。
具体的には、田沼意次が残した文章を元に、彼がどのような思想を持っていたかを分析して、それを上杉鷹山や藤堂高虎などと比較したりしている。
最後に、いわゆる田沼時代のことに触れているが、全体の100ページのうちの20ページほどで、そちらが知りたい人にとっては、やや期待外れな内容かもしれない。
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