2024年9月13日金曜日

井戸を掘る - 国土づくりを支えた技術 - 技術の歩み - 大地への刻印 - 水土の礎

井戸を掘る - 国土づくりを支えた技術 - 技術の歩み - 大地への刻印 - 水土の礎

井戸を掘る

上総掘りの特徴

 上総掘りは、かんがい用水を雨水に依存せざるを得なかった千葉県の上総地方で明治の中ごろに成立した、掘り抜き井戸の技術である。


上総掘りの掘削

 上総掘りの掘削は、掘り鉄管を用いた掘削とスイコによる掘り屑の浚渫を繰り返して行われる。掘削時には、粘土水を注入する。孔中の粘土水は、加圧され、壁面から地層中に浸透する過程で壁面に微粒子の膜を形成し、孔壁を保護する。また、掘り屑を浮かし浚渫の効果を高める。
 粘土水の利用は、上総掘りが成立する以前から行われていたが、現代のボーリング技術にも通ずる技術である。  掘り終えた井戸は、真竹製の竹樋を挿入して保護された。


上総掘りの普及

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