香油入れを支えているのは、お腹が膨れ、
豊かな胸をした男女の中間である豊穣の
神ハピだそうです。
左のパピルスと、右のハスの花が
中央で結ばれて、上下エジプトの統一も
表しているようです
古代エジプト人に畏怖の念=神秘のエジプト・ナイル川クルーズ10日間 30(カイロ5 エジプト考古学博物館2)
2019/02/13 - 2019/02/13
540位(同エリア1613件中)
Ybaba姫さん
幼いころ、兄たちが読む少年漫画雑誌に掲載されていた「世界七不思議」の記事。
それが、私がエジプトに惹かれたきっかけでした。
今のような建設重機が無かった気が遠くなるようなはるか昔に建造された
巨大建造物。そしてそこに刻まれ、描かれた魅惑的な絵画(文字・・)。
幼心にもそれらは魅力的で、胸がドキドキし、それ以降、エジプトへの
興味が尽きることはありませんでした。
今回、今しかない!と思い立ち、「神秘のエジプト・ナイル川クルーズ10日間」という
ツアーに参加しました。
結果は・・もうため息しか出てこないくらい素晴らしかったです。
古代エジプト人の英知や芸術性に尊敬の念というよりは畏怖の念を感じました。
自分の記憶のために・・今までにない位たくさん撮った写真を整理しながら
エジプトで見聞したことをまとめたいと思います。
エジプト観光8日目。
エジプト最後の観光はエジプト考古学博物館です。
ツタンカーメンの秘宝だけでなく、これでもか!というくらいの所蔵品の
数々です。素晴らしい!としか言いようがありません。
1日目(2月 5日)成田発~イスタンブール経由~カイロへ
2日目(2月 6日)カイロ着 モハメッドアリモスク・フトゥーフ門、
ナセル門、ムイッズ通り・ハンハリーリ広場・
3日目(2月 7日)カイロ~アスワン~アブシンベル
アスワンハイダム・切りかけのオベリスク・ナセル湖遊覧・
アブシンベル神殿音と光のショー
4日目(2月 8日)アブシンベル~アスワン
アブシンベル神殿・ナイル川クルーズ船乗船(メイフェア号)
【OP】フィエラ島 イシス神殿
ヌビアンショー(船内)
5日目(2月 9日)コムオンボ神殿・ホルス神殿
ガラベーヤパーティ(船内)・エスナ水門
6日目(2月10日)カルナック神殿・王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿・メムノンの巨像
【OP】ネフェルタリ王妃の墓
ルクソール神殿(ライトアップ)
。 ベリーダンスショー(船内)
7日目(2月11日)ルクソール~カイロ
ギザのピラミッド・スフィンクス
8日目(2月12日)屈折ピラミッド・赤のピラミッド・メンフィス博物館
階段ピラミッド
9日目(2月13日)エジプト考古学博物館
カイロ発~
10日目(2月14日)イスタンブール経由~成田着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 観光バス 飛行機
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
-
いよいよツタンカーメン王の秘宝エリアに入ります。
ツタンカーメン王の黄金のマスク等、秘宝中の秘宝は
個室展示に収められていて、その部屋の中は、たとえ
カメラチケットを持っていても撮影禁止です。
(オプションで、カメラマンの方が黄金のマスクと一緒に
記念写真を撮って下さる・・というのがありましたが、パス。)
で、こちらは、ツタンカーメンの棺が納められていた
第一の厨子。長さ約5.2m、幅約3.6mと、すごく大きい! -
第一の厨子には黄金で、生命の標「ジェド柱」と、
これまた生命を意味し、護符でもある「チェト(イシス神の結び目)」の
模様で守られています。 -
観音開きの扉があります。
閂で閉じられるみたいですね。 -
厨子の内部も金で覆われています。
正面の壁には牛の姿をしたハトホル女神が見えます。 -
第一の厨子の中に収められていた
第二の厨子。こちらは金ぴかです。
翼を広げたイシス女神とネフティス女神が
描かれているようです。 -
ちょっとアップにしてみます。
-
こちらは、第三だか、第四の厨子・・。
-
こんな感じで、一番奥の大きなガラスケースが
第一の厨子。そして、第二、第三、第四の厨子と、
まるでロシアのマトリョーシカのように、徐々に
小さくなって・・
でも、第一以外はみんな金で覆われているので、
どれがどれだか・・・( ;∀;)
第四の厨子の中に、石棺と三重の人型の棺が納められて
いたそうです。なんて厳重な守りでしょう! -
この椅子。素晴らしくないですか!!
古代エジプト人の美的センスってスゴイって
思います。
現代でもそのまま通用しそうなデザインです。
(素敵な椅子が沢山あったので、番外編で
古代エジプト椅子コレクションを作ろうかなあ~) -
セネトと呼ばれる当時のゲームの道具。
セネトは、1800年間エジプトで貴賤を問わず
楽しまれていたすごろく人生ゲームなんですって!
駒をしまう引き出しもあって、すごい。 -
彩画箱。
見たことがあるような、王の戦闘の場面を
描いています。 -
アンクとウアス杖の模様が入った箱。
生命を意味するアンクと、支配の象徴ウアス。
葬儀においては、ウアスは死者に幸福をもたらす
とされていたそうです。 -
パピルス船に乗るツタンカーメン王像。
これは黄金の木像で、邪悪の象徴である
カバを狩る神話の一場面をあらわしているそうです。
王が乗っている幅の狭い船は、古代エジプト人が
使っていたパピルスでできた船なんですって。
サーフィンをしているみたいですね。 -
様々な神々の小像。
右端はツタンカーメンかな? -
2階から1階中央広間を見下ろすとかんな感じ。
アッ!ピラミッドのキャップストーン発見!
後で絶対に行かなくちゃ!! -
王のカノポス箱をおさめるための厨子。
柱と柱の間には、死者の守護神である
イシス女神、ネフティス女神、ネイト女神、
セルケト女神がそれぞれ立って厨子を守っています。 -
王の内臓が入ったカノポス壷を収納する箱です。
角には、カノポス厨子同様に、イシス、ネフティス、
ネイト、セルケトの、4人の死者の守護神が両腕を
のばして死者の内臓を守護しています。 -
内部は4つに仕切られていて、ツタンカーメン王と
おぼしき王の頭部をかたどったふたでおおわれています。
(あれ?一人はどこへ出かけたの?) -
アラバスター製の香油入れ。
オマルさんが、ここ、エジプト考古学博物館で
いつみても古代エジプトの技術力の高さに感服する
もう一つ(一つは、クフ王の母ヘテプへレス1世の棺)は
この中央の香油入れなんだそうです。 -
香油入れを支えているのは、お腹が膨れ、
豊かな胸をした男女の中間である豊穣の
神ハピだそうです。
左のパピルスと、右のハスの花が
中央で結ばれて、上下エジプトの統一も
表しているようです。 -
ダチョウの羽根と象牙で作られた扇子。
どうやって使うんだろう・・
なんだか使いにくそうな気が。 -
これは、ツタンカーメンのマネキンなのだそうです。
王の洋服を作るときに使われていたのだとか・・
マネキンってそんな古くからあったんですね。 -
アヌビス神像の厨子。
山犬であらわされたアヌビス神は、
墓地の守護神で、ミイラ作りの神でもあります。
このアヌビス神は、木製で黒漆塗り。
目は、黒曜石とアラバスターの象眼だそうです。 -
エジプト考古学博物館を訪れた方の旅行記で
必ずと言ってよいほど目にする、
ツタンカーメン王の黄金の玉座。 -
背もたれにはツタンカーメン王は玉座でくつろぎ、
王妃が夫の左肩に香油をぬっている様子が
描かれています。 -
肘掛の左右には、冠をかぶった有翼のヘビが
ツタンカーメン王のカルトゥーシュをかかげています。 -
発掘当時の写真も展示されていました。
-
上の写真の中央右奥の像がこの像かな。
これは、ツタンカーメン等身大の像とのこと。
黒い体は、死およびナイル河岸の黒い肥沃な大地を
意味し、黄金は太陽の光を意味しているそうです。
甦るときには神の肉体を持って甦るように
願っていたのでしょうね。 -
上の写真でツタンカーメンが履いている
サンダルに似ていますね。 -
残念ながらヒビがはいっているようですが、
子供時代のツタンカーメンだそうです。
肖像がのっているロータスの花は、エジプト美術で
よく用いられるモチーフで、冥界で夜を過ごしたあと
毎朝地上に昇る太陽神をつれてくる花として考えられて
いたため、太陽神になぞらえた王が永遠に生まれ変わる
ことを象徴しているのだそうです。
いびつな頭蓋の形をありのままに描いたのだとか。 -
まあ!美しい。
どなたでしょう。 -
チュヤとユヤのミイラの写真。
この時、きっとチュヤとユヤの特別展示が
あったんですね。
だって、本物のチュヤとユヤのミイラも
ミイラ室ではなくこの一角に展示されていたんですもの・・。
写真も撮ったけど・・アップするのは控えようと思います。 -
この眉毛の太い精悍な顔つきの男性は
「チュヤ」というアモンホテプ3世の王妃のティイの
父親なんだそうです。 -
そして、この女性は、「ユヤ」という
アモンホテプ3世の王妃のティイの母親とのこと。
「チュヤ」と「ユヤ」の像は並んで展示されていました。 -
これらの鮮やかな壺はチュヤとユヤの
遺物なんだそうですよ。 -
蓋つきの壺かな。
さて、ここで、一旦グループは解散。
ミイラ室を見学したい人は、個人でチケットを購入して
ミイラ室に入ります。 -
ミイラ室のチケットは180EGP。
博物館全体への入場料が160EGPなのに??
でも、せっかくエジプトまで来たのだから、入らなくちゃね。
ミイラ室の内部は撮影禁止です。 -
アブシンベル神殿で購入したガイドブックに
掲載されていた、ラムセス2世のミイラの写真だけ、
お借りします。
ラムセス2世は、ミイラになってもなお、大きいと
感じたので、生前は本当に大きく威厳ある王だったの
だろうと思いました。
何度も見た像のように、美形の王様だった面影がありました。
他のミイラも、保存状態が素晴らしく、古代エジプトの人々が
心から王の復活を信じ、願っていた気持ちが伝わってくる
ような気がしました。 -
ミイラ室前展示されていた絵。
ミイラの作り方でしょうか。
聖水をかけて、死者を清め -
内臓を抜き出したりして防腐処理を
しているのかな。 -
最後に、イシス女神とネフティス女神に守られて
アヌビス神がミイラ作りの最終段階
「開口の儀式」を行っているところかな。 -
わあ~!!
これは何だ!?
この外側を包んでいるのは何でしょう。
それにしても、なんと丁寧に美しく
包んでいるんでしょう! -
小さな泥人形(?)達。
死後の世界で必要な品々を運んでいるのでしょうか。 -
木製のヘッドレストですね。
-
オシリス神を囲んで、
ネフティス女神(左)とイシス女神(右) -
エジプトで生命や復活等を意味する神聖なシンボル。
左からチェト(イシス女神の結び目)、アンク、ジェド柱。
青い色が鮮やかです。 -
(1階に降りています。)
石棺がいくつも並んでいます。
(大英博物館にも沢山あったけど・・) -
お待たせしました~!(誰も待ってない・・(^-^; )
エジプト考古学博物館で、私がどうしても
見たかったもの・・
それがこれです。
ピラミッドの頭頂部・・キャップストーン(ピラミディオン)。
これは、アメンエムハト3世(在位:紀元前1818年頃-
紀元前1773年頃 )が、彼の治世の初期の頃に
ダハシュールに建造したピラミッドのものだそうです。
高さは1.3メートル。
精巧な彫刻が施され、磨かれた化粧石でできています。
ピラミッドの先っぽに触れた~!!
なんだかパワーをもらえた気がします。 -
下の方には、ヒエログリフが書かれています。
何が書かれているんだろう。 -
キャップストーンはもう一つあります。
-
風化してしまっている部分には、どんな
画が書かれていたのでしょう。 -
中央広間で圧倒的存在感を示しているのが、
アメンホテプ3世と王妃ティイ像です。
高さはおよそ7m。足元には3人の娘たちも
います(わかりにくいですが、真ん中だけでなく
ちょっと奥まって、左右にも娘がいます。) -
この辺りには何体か書記の像がありました。
-
このメスライオン(たぶん)少し欠けてしまって
いますけど、すごくよく出来ていると思いませんか。 -
真ん中はアメン神で、右端はホルス神だと
思うけど、後は・・?
ファラオかなあ。
後から知ったことですが、この碑は
歴史上、イスラエルと言う言葉が最初に刻まれたものなので、
【イスラエル碑】と呼ばれているそうです。
下の方に書かれた沢山のヒエログリフの中央あたりに
その文字は刻まれているそうです。 -
日本の埴輪っぽいのも発見。
(顔立ちは違うけど・・) -
この辺りから、ガラリと雰囲気が変わります。
アメンホテプ4世(別名アクエンアテン)
(在位:紀元前1353年? - 紀元前1336年頃?)関係の
展示室に入ってきたようです。
雰囲気も顔立ちも、今まで見てきた肖像とは全く
異なります。 -
アメンホテプ4世は、多神教であった従来の
エジプトの宗教を廃し、唯一神アテンのみを祭る
世界初の一神教を始めたファラオなんだそうです。
この像は、カルナック神殿にあるアテン神殿跡地から
発見されたものだそうです。
(アテンは、存在するだけで光を与える慈愛の神。
太陽の一部であり、太陽そのものでもある太陽円盤。
なんですって。) -
シャワーを浴びているわけではありません。
アメンホテプ4世と彼の家族がアテンを
信仰している姿なんだそうです。
水のように見えますが、よくよく見ると、
線の先には手が付いていて、太陽から無数の
腕が伸びているアテン神の姿なんだそうです。
まるで千手観音のようですね。) -
他にも似たような構図の画がいくつもあります。
-
優しそうな顔立ちをしていますよね。
-
私の興味を惹いたのがこれ!
これなんです。
ええ~~~!!
この時代にガラスの棺~!!
と、私の脳はパニック寸前の大興奮だったのですが・・。 -
帰ってから、色々調べてみると、
本来は、木の棺を金箔で覆い、貴石(カーネリアン)、
色ガラスがはめ込まれてたものだったそうなのですが、
棺の下の部分が盗まれたそうなんです。
時を経て、1980年頃、金の塊のなんか変なのが
オークションにかけられ、落札したスイスのコレクターが、
なんかおかしい?と思い、ドイツのミュンヘン博物館に
修復してもらったところ、なんとこの棺の下の部分
だったんだそうです。
今はプレキシガラスに金箔を貼っている状態で
展示されていますが、お借りしての展示なのだとか。
そうだったのかあ・・・。あの、私の興奮はいったい・・(;_:) -
しかも、後から写真をよく見れば、説明文に
ちゃんと書いてあるし・・(>_<)
その場ですぐに理解できてない・・
語学力が無いって、こういうことなんですね(-"-) -
パピルスとハスの花の画。
-
アメン神信仰の図柄ですね。
-
(ここは2階だと思います・・。)
トトメス2世(在位:紀元前1518年 - 1504年、
あるいは前1493年 - 1479年)の祠堂です。
大きな大きなガラスケースに囲まれているので
ちょっと(かなり)見えにくいです。 -
堂の前に建つ牝牛はハトホル女神。
その乳を飲んでいるのは、アメンヘテブ2世
(在位:紀元前1453年 - 1419年、あるいは
紀元前1427年 - 1400年)だそうです。 -
奥にはお堂があって、そこに描かれているのは、
右側の長く白い帽子をかぶっているのがアメン神、
左側がファラオのトトメス3世とのこと。
アメンホテプ2世はトトメス3世の息子です。 -
指輪や
-
ネックレス等を展示している部屋があったり。
-
段ベッドに眠るように置かれた数多くの人型の棺。
(いったいいくつあったんだろう・・) -
フロアにも置かれています。
-
棺の画が素晴らしい。
-
人型の棺が納められた厨子ですが。。
-
横板が透かしになっていて斬新。
-
お家の形をしているものや・・・
(エジプトで、こんな形の家はあんまり
見かけませんでしたが・・) -
こんな面白いデザインの物も。
-
神様たちが守っているんですね。
-
本当に、ロシアのマトリョーシカみたい。
-
陶器製の青いカバ。
豊穣の神。安産の神とも言われてるそうです。
(小さなものです。) -
この戦士たちも一緒に埋葬されたのかな。
-
こちらにも武器を手に持つ戦士たち。
-
一生懸命にボートを漕いでいる様子
が伝わってきますね。 -
今でもこんな風に畑や田んぼを耕している
ところがありますよね。 -
美しい絵がほどこされた棺
-
食べ物や花束等、沢山の捧げものをしています。
-
頭上に日輪をのせているからラー神かな。
お目々パッチリでなんか可愛い。 -
厨子・・だったか、棺だったか・・
スカートの模様も素敵な
イシス女神(右)とネフティス女神(左)。 -
こちらの絵も素晴らしい。
アヌビス神がミイラを作っています。 -
この部屋にはパステト神が沢山集まっていました。
-
私の一番のお気に入りはこの子。
凛々しいお姿! -
壁画の下絵のようです。
-
ホラ!
途中まで掘り始められているようです。 -
予定では2時間しかなかった見学時間でしたが、
3時間以上の時間をとっていただけました。
それでも、すべてを見て回ることはできず、
1階の右側(比較的新しい時代)は全く。小部屋も
いくつかは飛ばしてしまっています。
新しくギザにできる大エジプト博物館は、もっと大きく
10万点を展示(所蔵点数ではなく)するのだとか!
10万点・・って。一つの展示品を1秒で見たとしても
28時間もかかりますよ~!!
気が遠くなりそうな展示品数です。でも、機会があれば
カイロに1週間くらい滞在して、毎日博物館に通って、
展示品をすべて見てみたいものです。
もっとゆっくり見ていたいけど、そろそろ集合時間です。
この博物館で、今回のツアーでの観光はすべてお終い。
後は、カイロ空港に向かって、帰路につきます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
0 件のコメント:
コメントを投稿