万葉集 現代語訳 巻十九4260・4261
壬申の年の乱が平定したのちの歌二首※「壬申の年の乱」672年。
4260 大君(おおきみ)は神にしいませば赤駒(あかごま)の腹這(はらば)ふ田居(たい)を都と成(な)しつ
※「赤駒」赤毛の馬。
※「田居」田んぼ。田舎。
天皇陛下は現人神で
おいでになるから赤駒が
腹ばうような泥田でさえも
立派な都になさったよ
原注
この一首は、大将軍贈右大臣大伴卿(大伴御行)の作。
4261 大君(おおきみ) は神にしいませば水鳥(みずとり)のすだく水沼(みぬま)を都と成(な)しつ〈作者未詳〉
※「すだく」集まって騒ぐ。群がる。
天皇陛下は現人神で
おいでになるから水鳥が
群れ騒いでいる沼地でさえも
立派な都になさったよ
原注
以上の二首は、天平勝宝四年(752年)二月二日に聞いて、そのままここに載せたものだ。
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