ラムセス6世墓 洞窟の書
番号KV-9は、ラムセス5世、6世の岩窟墓。王家の谷で9番目に発見された墓。ラムセス5世は、金融スキャンダル、リビア人集団の暴動など政情不安定な時代に生きたファラオ。当時流行した天然痘で落命する。僅か4年間の統治だった。ラムセス5世の後を継いだラムセス6世(前1141年-前1133年)は、ナイルデルタ以東の領土を喪失し、王国が衰退して行く。またラムセス6世は、5世の墓を拡張して自分の墓を造った。通路から広間にかけて、神々と王の姿などが「洞窟の書」などとして描かれている。
ラムセス6世の墓は、暗青色で表わされた夜空と黄色い神々の天井画が有名。天空の女神ヌトが毎日西方に沈む太陽・ラーを飲み込み、そして翌朝再びラーを生み出す様を描いている。古代エジプト人たちの神への想いと宇宙感が映し出されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿