マイモニデスは「種子の書」『ミシュネ・トーラー(注解書)』でこう書いている。
《慈善には8つの段階がある。 段階を追うごとにより優れた慈善となり、 最高段階におい
ては、貧困に陥ったイスラエル人の手を取り、贈り物を与えたり、貸付をしたり、協働者
としたり、仕事を見つけたりすることにより、他人に物乞いをする必要のないように自立
させる。関連する聖書の一節、「彼を助け、寄留者または旅人のようにして、 あなたと共に
生きながらえさせなければならない」 (レビ記 25 章 35 節)とは、 彼を助け、物乞いに陥
らないようにさせるということである。》
(「ユダヤ慈善研究」田中利光)
魚を与えるのではなく釣り方を教えろ、という諺の起源はよくわかっていないが、この諺の持つ自立を促す慈善活動の思想的背景において、マイモニデスこそ最重要人物だと断言できる。
参考
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