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《天狗=ユダヤ人説の真相》
海外の投稿が激バズしていて、かつて私も面白半分に紹介したことがある手前、検証結果を纏めておきます。
結論から言えば歴史的・民俗学的に根拠がなく、時系列的にも無理があります。
古くは日本書紀(720年頃)に「天狗」として登場しますが、当時は流星や犬のような獣の姿で、鼻は長くありませんでした。
平安時代後期〜鎌倉時代になると烏天狗に変貌。
鼻高天狗は鎌倉時代末期〜室町時代頃から徐々に登場し、江戸時代に現在の定番イメージ(赤い顔・長い鼻・山伏姿・団扇)が定着。
つまり、天狗の象徴的な長い鼻は日本独自の文化・信仰(修験道、山岳信仰、仏教の影響)の中で中世後期〜近世に完成したものなのです。
一方、ユダヤ人を「かぎ鼻・大きな鼻」で描く反ユダヤ的ミームは西洋で生まれたもので、19世紀以降に本格的に広まりました。
(近代以降、反ユダヤ主義のプロパガンダ(新聞・風刺画)で定番化し、ナチス時代に極端に強調された)
日本への流入は明治以降で、西洋経由で入ってきた反ユダヤイメージ(『シオン賢者の議定書』などの翻訳・影響)で初めて日本でも「ユダヤ人=大きな鼻」というステレオタイプが知られるようになります。
つまり、ユダヤ人の鼻のミームが世界的に定着したのは天狗の長い鼻が日本で完成した数百〜千年後なのです。
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