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グノーシス主義神話では魂は死後どうなるのでしょうか。
驚くべきことに『ピスティス・ソフィア』(3世紀後半~4世紀初、アレクサンドリア)ではギリシア神話の運命の三女神が「光の聖母と七人の乙女」に変形し、生前の行いに応じて次の転生先を決定するという来世観が登場します。
プラトンの「エルの神話」(『国家』第十巻)では、死後の魂は生前の記憶のすべてを失う「忘却の杯」を飲むことを義務付けられますが、実は『ピスティス・ソフィア』にもこれに極めて近い記述が存在します。
『ヨハネのアポクリュフォン』とアルキノオスの『プラトン哲学講義』にも輪廻転生論の部分で並行箇所があるので、この観念はシンクレティックなグノーシス主義者たちに受容されていた可能性が極めて高いです。
「光の聖母」を中心にしたグノーシス的輪廻転生観はマニ教神話にも強い影響を与えており、マニの『奥義の書』には『ピスティス・ソフィア』からのほぼパラレルな引用まで存在します。
※ダニエル・ベルガー《冥界》(1774年)、アムステルダム国立美術館所蔵
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