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グノーシス主義の最高目標とは何なのでしょうか。
それはプレーローマに到達すること、つまり自分と神の境界線が消え去って、今ここで内なる神が誕生することを意味しています。
このことを『闘技者トマスの書』(3世紀前半、エデッサ)ほど奥深くシンプルに伝えている文書はほかに存在しません。
「自己を知らなかった者は何ものも知らなかったが、自己を知った者は同時にすでに万物の深淵について認識に達したからである。だから、わが兄弟トマスよ、お前は人々に隠されているもの、すなわち人々が(それを)知らずに躓いているものを見たのである」(『ナグ・ハマディ文書 Ⅲ』、荒井献訳、p.42)
ちなみに、『闘技者トマスの書』は『トマス福音書』、『トマス行伝』と共に東シリアのエデッサ教会に伝承されてきたもので、原本もシリア語で書かれた可能性が高いことが現在の定説となっています。
ペイゲルスが指摘するように、ヒッポリュトスは「トマス派」のキリスト者がインドのバラモンと接点を持っていたという伝承を取り上げていますが、同時代の東洋思想とグノーシスの関係についての研究は実はほとんど未開拓な状態にあります。
※ウィリアム・ブレイク《ヤコブの梯子》(1799~1806年頃)
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