2026年1月4日日曜日

鈴村智久 Tomohisa SuzumuraさんによるXでのポスト

グノーシス文書には語り手自身による神秘体験が数多く記されていますが、実はその過半数は高次元の自己意識と不幸な意識の内面的な対話として構成されています。
その顕著な例が、ナグ・ハマディ文書の一冊『ゾーストリアノス』(2世紀後半~3世紀前半、アレクサンドリア)の自伝的な冒頭部分です。

「それから私は、心の中の屈託に押し迫られて深い憂鬱と落胆に沈んでいた。そのとき、私は意を決し、あえて行動を起こすことにした。それは、自分の身を荒野の獰猛な獣の餌として捧げ、残酷な死を遂げることであった。するとそのとき、私の目の前に、永遠の光の認識(グノーシス)をもたらす天使が立っていた。彼は私に言った、「ゾーストリアノスよ、どうしてお前は気がふれてしまったのか。まるで高きところにいる偉大な永遠なる者たちのことを知らないかのようではないか。お前を[…写本欠損…]しない。そして[…]のゆえにお前は派遣[されたのであり]、今や救われるのである[…]。[もはや]滅びの中に[とどまるな]。お前がすでに知っている者たちのことはもう考えず、他の者たち、[すなわち]、高きにいる者たちの父がお選びになる者たちをこそ救い出しなさい」(『グノーシスの変容』、p.162-163)

ちなみに、この文書の成立年代、成立地は『ピスティス・ソフィア』のギリシア語原本と一致しています。
『ゾーストリアノス』は『ティマイオス』からの顕著な影響も見られ、当時のアレクサンドリアで興隆していた中期プラトン主義の影響を考える上で極めて重要な文書の一つです。

#読了
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鈴村智久 Tomohisa Suzumura
⁦‪@SUZUMURA_Inc‬⁩
グノーシス文書には語り手自身による神秘体験が数多く記されていますが、実はその過半数は高次元の自己意識と不幸な意識の内面的な対話として構成されています。
その顕著な例が、ナグ・ハマディ文書の一冊『ゾーストリアノス』(2世紀後半~3世紀前半、アレクサンドリア)の自伝的な冒頭部分です。 pic.x.com/BQxfYK9zSD
 
2025/12/16 21:44
 
 

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