相生市の伝説(05)-文福茶釜(ぶんぷくちゃがま)
求福寺の入り口に釣ってある鰐口(わにぐち)には、慶応4(1868)年の歌が刻まれていました。(1)古寺の 釜の松風 今も世に たかねとおとは 尚(なお)響きけり
(2)松風の 音を千里に ひびかせて 名は流れけり 古寺の釜
(3)幾千代(いくちよ)も なりをとどむる 茶釜哉(かな)
ここで歌われた釜とか茶釜は、秦河勝(はたのかわかつ)が愛し所持していたといふ茶釜のことです。沸騰すればチリンチカンという秘(ひそ)かな音がして、遠く離れていても、聞こえてきたといいます。
昔は鳴り錐子(きりこ)といっていましたが、福田眉仙(びせん)という画家が文福茶釜と名を改めました。
福田眉仙は、何を想像して、文福茶釜と改名したのでしょうか。文福茶釜を知るには、タヌキとは何かを知る必要があります。以下、それを探ってみました。
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