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楽園にいた蛇は本当に罪の原因だったのでしょうか。
驚くべきことにグノーシス文書『この世の起源について』では、蛇が一人の青年の姿に変容してエヴァに神の知恵(ソフィア)を授けた真の教示者であったことが克明に記されています。
蛇の以下の力強いメッセージは、まさにすべてを忘却したエヴァとアダムに本来の自分たちの創造主を思い出させようと促しています。
「恐るな! お前たちは決して[死ぬことはない]だろう。なぜなら、[彼は知っているのである]、お前たちがそれから食べるであろうということを。するとお前たちの叡智が呼び覚まされ、お前たちが邪悪な人間と善良な人間との間の違いを知って、まるで神々のようになるであろうことを。なぜなら、彼がお前たちにそう言ったのは、嫉妬から、お前たちに食べさせないようにしたかったからである」(『ナグ・ハマディ文書 Ⅰ、p.190)。
文中の「彼」は真の神ではなく、悪しき造物主ヤルダバオートを意味しています。
さらに§104では、蛇の導きによって初めてエヴァが自分の真の神(この文書における女性的創造主ピスティス・ソフィア)を思い出し、グノーシス(認識)を取り戻したことが示唆されています。
「エヴァはこの教示者の言葉を信じた。彼女はそれが美しくて、背が高いのを見た。彼女はそれを好ましく思い、その実を取って食べ、自分の夫にも与えた。彼も食べた。すると、彼らの叡知が開いた。なぜなら、彼らが食べたとき、知識の光が彼らに輝いたからである」(同書、p.190)。
※The Fall of Man (Genesis 3, 6). Wood engraving by Julius Schnorr von Carolsfeld (German painter, 1794 - 1872), published in 1860.
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