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一人の人間が集中して本を読める時間は、実は人生の中でそれほど多くは与えられていません。
限られた時間の中で何を読むべきか、何をなすべきかについて考える時、私を奮い立たせてくれる本の一つにラビたちの箴言を集成した『ピルケ・アボス』(1世紀末~5世紀半に最終編集)があります。
「彼[ヒレル]はよくいう。もし私が私のために存在しているのでないとするならば、誰が私のために存在するのか。私が私自身のために存在するのであれば、私とは何者であるのか。もし今でないならば、いつの時があろうか。シャンマイは言う。時を定めて律法を学び、口数すくなく実践に励み、すべての人を親しく迎えなさい」(『聖書外典偽典拠 第3巻』、p.263)
ちなみに、ラビのヒレルはバビロニア出身のトーラー学者で、ラビ・ユダヤ教の創始者とされています。
この謎めいた言葉はヒレルに帰せられる箴言の中でも最も難解なものとして知られていますが、コヘレトの書との親和性を指摘する学者もおり、私が『ピルケ・アボス』の全箴言の中で最も惹かれるものでもあります。
#読了
#読書好きな人と繫がりたい
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