2025年12月23日火曜日

鈴村智久 Tomohisa SuzumuraさんによるXでのポスト

実はヨハネ福音書の著者はグノーシス主義の影響を強く受けていたという学説を提唱して、学界に衝撃を与えた新約聖書学者にケーゼマンがいます。
この解釈は大貫先生が述べるようにすでに定説になっていますが、今あらためて読み返しても凄まじいインパクトがありますので、以下に御紹介します。

「[…]ヨハネがグノーシス主義的告知を準備しているか、あるいはすでにその影響下に立っていることも明らかである。なぜなら、グノーシス主義的告知は、地上に散らされた魂が天上の故郷のために集められることの中に世界史の目標を認めているからである。このグノーシス主義の問題は、われわれの福音書が流布し始めた時期が考えられねばならないような時になって始めて浮かび上がってくるのではない。それはすでにヨハネ的終末論の全体を通して提出されている」(『イエスの最後の意志』、p.173-174)

グノーシス主義自体が原始キリスト教成立以前から存在していたことも現在では定説になっています。
ちなみに、大貫先生の『ロゴスとソフィア』には『イエスの最後の意志』の「解説」が「ヨハネ福音書とグノーシス主義」として再収録されています。
近年の『ヨハネ福音書解釈の根本問題』でも、やはりケーゼマンのこの著作に新たな解説が加えられているため、ヨハネとグノーシスの問題系は大貫先生のライフワークの一つだと言えるかもしれません。

#読了
#読書好きな人と繋がりたい

 
 
鈴村智久 Tomohisa Suzumura
⁦‪@SUZUMURA_Inc‬⁩
実はヨハネ福音書の著者はグノーシス主義の影響を強く受けていたという学説を提唱して、学界に衝撃を与えた新約聖書学者にケーゼマンがいます。
この解釈は大貫先生が述べるようにすでに定説になっていますが、今あらためて読み返しても凄まじいインパクトがありますので、以下に御紹介します。 pic.x.com/2UCOi7Ptf0
 
2025/12/18 21:10
 
 

鈴村智久 Tomohisa SuzumuraさんによるXでのポスト

 
 
鈴村智久 Tomohisa Suzumura
⁦‪@SUZUMURA_Inc‬⁩
一人の人間が集中して本を読める時間は、実は人生の中でそれほど多くは与えられていません。
限られた時間の中で何を読むべきか、何をなすべきかについて考える時、私を奮い立たせてくれる本の一つにラビたちの箴言を集成した『ピルケ・アボス』(1世紀末~5世紀半に最終編集)があります。 pic.x.com/QkvqjT7bDA
 
2025/12/07 22:30
 
 
一人の人間が集中して本を読める時間は、実は人生の中でそれほど多くは与えられていません。
限られた時間の中で何を読むべきか、何をなすべきかについて考える時、私を奮い立たせてくれる本の一つにラビたちの箴言を集成した『ピルケ・アボス』(1世紀末~5世紀半に最終編集)があります。

「彼[ヒレル]はよくいう。もし私が私のために存在しているのでないとするならば、誰が私のために存在するのか。私が私自身のために存在するのであれば、私とは何者であるのか。もし今でないならば、いつの時があろうか。シャンマイは言う。時を定めて律法を学び、口数すくなく実践に励み、すべての人を親しく迎えなさい」(『聖書外典偽典拠 第3巻』、p.263)

ちなみに、ラビのヒレルはバビロニア出身のトーラー学者で、ラビ・ユダヤ教の創始者とされています。
この謎めいた言葉はヒレルに帰せられる箴言の中でも最も難解なものとして知られていますが、コヘレトの書との親和性を指摘する学者もおり、私が『ピルケ・アボス』の全箴言の中で最も惹かれるものでもあります。

#読了 
#読書好きな人と繫がりたい

2025年12月22日月曜日

fukuko2025さんによるXでのポスト ヨシュア川

NHK青森放送局さんによるXでのポスト イタコ



 
 
NHK青森放送局
⁦‪@nhk_aomori_pr‬⁩
#ハートネットTV
イタコ 中村タケ93歳の日々

【Eテレ】12/22(月)夜8:00

死者の霊を呼び寄せ、そのことばを語るとされるイタコ。視覚障害のある女性の生業として200年以上の歴史がある。最後の、全盲のイタコといわれる女性の日々をみつめた。

👇NHK ONEでも配信
web.nhk/tv/an/hntv/pl/… pic.x.com/AipT2SzlkA
 
2025/12/20 19:00
 
 

グノーシス主義の最大勢力の創始者ヴァレンティノス

 
 
鈴村智久 Tomohisa Suzumura
⁦‪@SUZUMURA_Inc‬⁩
グノーシス主義の最大勢力の創始者ヴァレンティノスの多くの著作は断片しか現存していませんが、実は彼が自分の神秘体験を綴った可能性が高い「夏の収穫」という7行詩がヒッポリュトスの『全異端反駁』に収録されています。
この詩についてのH・J・クラウクの解説には驚くべきものがあります。 pic.x.com/BM0bCFuyQK
 
2025/08/20 22:31
 
 
グノーシス主義の最大勢力の創始者ヴァレンティノスの多くの著作は断片しか現存していませんが、実は彼が自分の神秘体験を綴った可能性が高い「夏の収穫」という7行詩がヒッポリュトスの『全異端反駁』に収録されています。
この詩についてのH・J・クラウクの解説には驚くべきものがあります。

「夏の収穫」(全文)

「私はすべてのものが霊によって宙づりにされているのを見る。
私はすべてのものが霊によって支えられていることを理解する。
肉体は魂にぶらさがり、
魂は空気に固定され、
空気は天空にぶらさがっている。
深みから実が運ばれてきたり、
そして母胎から胎児が運ばれてきたるのを[私は見る]」
(『初期キリスト教の宗教的背景(下)』、p.276-277)

ミュンヘン大学新約聖書学教授や国際新約学会会長などを歴任したフランシスコ会司祭でもあるクラウクによれば、この詩で歌われている「夏の収穫物」は「認識」(gnosis)による収穫物を意味しています。
前半の詩行によれば、この世界のあらゆる事物は、あたかも木の実が樹木にぶらさがっているように、霊(聖霊)という見えない樹木によって支えられています。
どんな実にも収穫の時がありますが、この見えない実から生まれてくるのは「胎児」として表現されています。
中期プラトニズムでは神のロゴスは「胎児」として表現され、この最後の行はそこに初期キリスト教におけるイエスの生誕伝承が結び付けられています(同書、p277)。
つまりこの詩は、木から実が収穫されるように、可視的世界を支えている見えない霊から「認識」によって収穫できるものがあり、それこそがイエス・キリストに他ならないということを伝えています。
さらに興味深いのは、ヴァレンティノスがこの世界における霊の充満を「見る」と表現している1行目です。
つづく2行目では「理解する」と続いており、これは「見る」ことによって内容の「理解」が事後的に起きたこと、つまり何らかの体験が彼自身に起きたことを暗示しています。
ヴァレンティノスがその後の重要なグノーシス派の指導者たち(マルコス、プトレマイオス、ヘラクレオン、アクシオニコス)の師として尊崇されたのは、彼が中期プラトニズムやフィロン哲学に精通し、それらを学問的に「理解」していただけでなく、実際にまず霊的な世界を「見る」経験を持っていたからであると考えられます。

九戸城さんによるXでのポスト

2025年12月21日日曜日

古代ギリシャのヘルメスさんによるXでのポスト

 
 
古代ギリシャのヘルメス
⁦‪@kodaigirisyano‬⁩
ヘシオドス『神統記』と『仕事と日』から流れでた天文学が,文学・精密科学・哲学の各分野で影響を相互に与えながら発展していく様子がよく分かる壮大な図になっています. pic.x.com/2vAtRQ1dHq
 
2025/12/21 17:39
 
 

鈴村智久 Tomohisa SuzumuraさんによるXでのポスト

実はヨハネ福音書の著者はグノーシス主義の影響を強く受けていたという学説を提唱して、学界に衝撃を与えた新約聖書学者にケーゼマンがいます。 この解釈は大貫先生が述べるようにすでに定説になっていますが、今あらためて読み返しても凄まじいインパクトがありますので、以下に御紹介します。 「[...