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2016年12月10日(土)放送
(BSジャパン12月15日(木)放送)
日本の城の8割を手がけたという、石垣づくりのスペシャリスト「穴太衆」。天下を取るには彼らの技術が絶対に必要だったと伝えられている。安土城、大阪城、江戸城、熊本城などの石垣はすべて穴太衆が積んだものだ。
現在、その秘術を継ぐのは、滋賀県大津市坂本の粟田建設(従業員3人)だけ。社長の粟田純徳さんは15代目の穴太衆頭。しかし、城の改修仕事が減り、会社の経営は危機に陥っていた。粟田一族が受け継いできた城づくりの技が消滅する危機に晒されていたのだ。
自然の石を寸分の隙なく積み上げ、堅牢に保ってきた穴太積みの技や外敵の侵入を防ぐ武者返しの秘伝を守るためには、新しい市場を開拓しなければならない。粟田社長は、これまで専ら取り組んできた神社仏閣やお城の改修の仕事に加え、一般住宅や大学、博物館などの現代建築に石垣を売り込むことにした。
そこに立ちはだかったのが、法律の壁だった。強度や耐震性を科学的に証明しなければならなかったのだ。そこで粟田社長は、京都大学と連携しコンクリートの壁と石垣の荷重実験を実施、コンクリートより強度が優れていることをデータで明らかにした。また、海外にも目を向け、アメリカの庭園にも採用されるなど、穴太積みの可能性を広げたのだ。
「祖父(14代目)、父(13代目)から、「石の声を聴け」と穴太積みの極意を教えられた。私にはまだ聞こえないが、小学生の息子に16代目を継がせるためにも体得しないといけない。」粟田社長は穴太衆の伝統を守り継ぐ決意を語ってくれた。
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粟田建設 (滋賀県大津市)
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