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キリスト教神秘思想史やグノーシス神話にも必ず登場するソフィア(知恵)とはどのような存在なのでしょうか。
実は旧約外典のシラ書(前190〜180年頃、エルサレム)には、ソフィアがいかにエウセベイア(敬虔さ)と結び付けられていたかが明確に記されています。
「知恵のはじめは主を畏れること
彼女は信ずる者と同時に母の胎内につくられた
彼女は人々の間に永遠の住居を築き
その子孫の忠実な友となる
主を畏れる者には知恵が満ち溢れ
彼女は豊かな実りによって彼らを酔わせる
彼女は人々の家を好ましい宝で満たし
その倉を彼女の生み出すもので満たす
知恵の冠は主を畏れること
それは平安と健康とを増し加える」
(シラ書一14-18)
ちなみに、ヘルメス文書の『ポイマンドレース』(CHⅠ)や『クレイス』(CHⅩ)ではエウセベイアがグノーシスと結び付けられています。
※コルネリス・ガル《イエス・シラと擬人化された神の知恵》(1634年)
最初期のグノーシス主義者たちは教会からどのように追放されたのでしょうか。
実は教会内で発生したヴァレンティノス派との衝突事件の貴重な記録が、エイレナイオスの『異端反駁』第3巻に収録されています。
異端者を排除するメカニズムが当事者視点で語られるグノーシス研究上極めて重要な巻です。
ちなみに、この巻にはエフェソのヨハネが浴場で異端者ケリントスと偶然遭遇して逃げ出す有名な挿話や、最晩年のポリュカルポスを幼少期に見たエイレナイオス自身の想い出が綴られる興味深い構成になっています。



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