アキレウスの鎧自体に特別な効力があるわけではありません。 トロイア戦争のとき、最初にアキレウスが身につけていた武具は、彼の父ぺーレウスがオリンポスの神々から送られたもの。それを親友パトロクロスの懇願に負けて彼に貸しました。(『イーリアス』第十六歌 130‐154) アキレウスの武具を身につけたパトロクロスは奮戦むなしくトロイアの英雄ヘクトールに討たれ、武具は彼のものに。(同 第十七歌 188-197) アキレウスの母なる女神テティスは 息子のために鍛冶の神ヘーパイストスに依頼して見事な武具を新調して息子に贈ります。(同 第十八歌 428‐617) 英雄アキレウスが身につけたものであって、以上のような由緒来歴があるため名高いというだけです。ただ、こういう来歴のため 身につけた者が心理的に鼓舞された結果持てる力以上の力を発揮することはあるでしょう。 菊池寛『形』はそういう心理がテーマですね。
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